振袖の衿合わせを美しく素敵に着こなそう!
最終更新日:2022年2月12日 11:41
振袖を着る際、衿の向きが右前なのか左前なのかで迷ったことはないでしょうか?
主に成人式で着る機会のある振袖ですが、普段から着付けをしていないため、いざという時にどういった着方が正しいのか分からなくなります。特にこの衿合わせに関しては、左右の向きによって意味が変わってきます。
今回は、振袖の衿合わせを美しく着こなすポイントについてご紹介します。
このコラムの目次
振袖の衿合わせの向きによってその意味が異なります。
それぞれの向きの意味をご紹介します。
振袖を羽織った際、自身から見て右側が下になっており、左側が上に重ねられた状態の着付けが右前の衿合わせになります。
振袖に限らず着物や浴衣を着る際でも、右前で着ることが正しい衿合わせになります。
しかし、右前と聞くと「右側が前だろう」と勘違いしてしまう方がいるので注意が必要です。
右前の向きを覚える方法としては、「正面から見て“y”の字になっている」「衿元に右手が入る」の2つの方法があります。
振袖を羽織った際、自身から見て左側が下になっており、右側が上に重ねられた状態のきつけが左前の衿合わせになります。
この左前の衿合わせは、亡くなられた方に着せる時の着物の着方と決まっています。
そのため必ず右前の衿合わせにして、左前で着付けないように気をつけましょう。
振袖を着る時は、中から見える白い部分の「半衿」を多めに出すことで衿合わせが美しく見えます。
普段から日常着として着物を着ていた時代、普段の着物との差を出すため、「晴れ着の衿元を汚さないように」という意味で半衿を多めに出していたのが由来です。
また、振袖の衿合わせの角度は体型や年齢によって変えることが推奨されています。
振袖の柄や色に問わず、首回りの肌がどのくらいの範囲見えるかどうかによって、ゆったりとした印象になったり、きちんと感が出たり、大人っぽくなったりなど印象が変わってきます。
振袖の着用に関しては、基本的に未婚女性であれば正確な年齢制限はありませんが、一般的にみると30代前半までは着用しても違和感がないとされています。
下記に体型別と併せて、20代前半・20代後半~30代前半の年齢別に合った衿合わせをご紹介します。
体型によっても振袖の衿の角度を変えることで、その印象が変わることがあります。
自分の体型に合った衿の角度にしてみてください。
華奢な方であれば、衿の角度を約90度にしてしっかりと締めることで衿元が美しくなります。
ふくよかな方であれば、衿の角度を約60度にして締めることで衿元が美しくなります。
年齢によっても振袖の衿の角度を変えると印象が変わるので、似合う角度を見つけて着こなしましょう。
20代前半の方であれば、衿の角度を約90度にしてしっかりと締めることで若々しく可愛らしい印象の衿元になります。
20代後半や30代前半の方であれば、衿の角度を90度よりやや鋭角にして締めることで少し大人っぽく上品な印象の衿元になります。
今回は振袖の衿合わせを美しく着こなすポイントについてご紹介しました。
衿合わせの正しい向きとしては「右前」ということを覚えておきましょう。
また衿合わせの角度が60度くらいの鋭角にすると、シャープなすっきりとした印象になり、90度くらいの角度にすると柔らかい優しい印象になります。
体型や年齢も参考にしながら、自分に似合う角度を探していきましょう。
衿合わせを正しく素敵に着こなすことは、着こなしのマナーを守るという意味にもつながります。
成人式や結婚式などに出席する際は上記で説明したポイントに気を付けることで上品で良い印象を与えられます。
古き時代から受け継がれている日本の文化を守りつつ、和の粋なおしゃれを楽しんでみるのはいかがでしょうか?