ひな祭り・桃の節句とは?名前の由来は何?
最終更新日:2022年2月12日 11:37
女の子の伝統行事、「ひな祭り・桃の節句」。
男の子の伝統行事である「端午の節句」と並んで、日本人ならほとんどの方が知っている伝統的な行事です。
ただ、この「ひな祭り・桃の節句」について、改めて聞かれたときにしっかりと答えられる。
名前の由来まできちんと知っている。
そういった方は少ないのではないでしょうか?
こちらの記事では、この「ひな祭り・桃の節句」について、説明していきます。
このコラムの目次
生まれてきた女の子が、健やかな成長をしたことを祝い、また今後もひきつづき健やかに成長し、健康であることを祈る伝統的な行事。
それが、ひな祭り・桃の節句です。
上巳(じょうみ、じょうし)の節句と言うのが、正式な呼び名です。
三月の初めの巳の日に行われていたことから、上巳の節句と呼ばれていました。
もともとは三月の初めの巳の日に行われていた上巳の節句ですが、やがて日程が定まり、毎年三日に行われるようになりました。
ひな祭り・桃の節句の起源は、古く、古代中国にあると言われています。
古代中国ではもともと、前述した、「上巳」のように、奇数の月にお祓いやお供えを行う風習がありました。
月日が経ち、やがて月と日で一・三・五・七・九といった奇数の数字が重なる日に、それらを行うように変わっていきました。
このうち、三月三日の節句が、現代のひな祭り・桃の節句です。
他にも、五月五日の端午の節句、七月七日の七夕なども、これにあたります。
これらの日にちは、江戸時代にはご節句と呼ばれ、幕府が公認に制定した祝祭日となりました。
ひな祭りは、お人形遊びである「ひいな遊び」と、お祓いの行事が組み合わさり、ついた名前です。
過去、三月三日には、形代(カタシロ)や人形(ヒトガタ)と呼ばれる草木やわらでつくった簡易な人形に自分の災厄をうつし川などに流すお祓いを行っていました。
この、形代(カタシロ)や人形(ヒトガタ)を流すという行事の内容と、人形を指す言葉である「ひいな」が長い年月を経るうちに重なり、「ひな祭り」という名前で呼ばれるようになったのです。
桃の節句と呼ばれるようになった由来は、旧暦の三月三日は桃の花が咲く季節であることです。
お祓いやお供えの行事である「上巳の節句」。
その季節に、魔よけの効果のあると言われる桃が咲くことから、上巳の節句を別名で桃の節句と呼ぶようになったのです。
ひな祭り・桃の節句の由来について知ったところで、合わせて「ひな人形」の由来についても知っておきましょう。
ひな人形の由来は、先述した「ひいな遊び」です。
ひな人形のルーツとなる人形は、今の人形のようなものではなく、紙で作った今からすると簡素な人形でした。
この紙で作った人形を、同様に紙で作った宮殿の中で遊ばせていました。
この遊びが、「ひいな遊び」です。
また、ひな人形の「ひな」には、「ひいな」という意味以外にも、「雛」という意味もあります。
「雛」には、「可愛いもの」「小さいもの」という意味があるため、小さく可愛らしいお人形であるその紙の人形や遊びの名前のひいなに雛がかかって今の呼び名になったとも言われています。
ひな人形には、女の子の代わりに厄を引き受けて、女の子が健やかに成長できるように、そんな想いが込められています。
「ひな祭り・桃の節句」とは何か?
また、その語源について、ご説明しました。
「ひな祭り・桃の節句」は、子どもの成長を祝う大切な日です。
改めて、その意味や語源について知り、より気持ちを込めたお祝いをしてみるというのはいかがでしょうか?