【お宮参りの風習】紐銭(ひもぜに)・帯銭(おびぜに)って何?
最終更新日:2022年2月12日 11:28
お宮参りの風習である「紐銭(ひもぜに)」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
今回はお宮参りの風習として知られる「紐銭(ひもぜに)・帯銭(おびぜに)」について、地域ごとの風習や正しい付け方も併せてご紹介していきます。
このコラムの目次
大阪・兵庫・京都といった関西地区や名古屋といった近畿地方では、お宮参りの風習として
「紐銭(ひもぜに)」というものを行います。
紐銭とは、お宮参りを行う際に親戚・友人から贈られたご祝儀袋を赤ちゃんが着ている着物に結び付けるという風習になります。
別名「帯銭(おびぜに)」とも呼ばれており、「生まれてきた赤ちゃんが将来お金に困らずに過ごせるように」という願いが込められたものになります。
昔は硬貨を結び付けていましたが、時代の経過とともに硬貨からご祝儀袋を結び付ける方法へと変わっていきました。
しかし現在でも「赤ちゃんの幸せを願う風習」として行われているのです。
紐銭の呼び方や方法は地域ごとに少々異なるため、行う際は事前にその地域の風習を確認するようにしましょう。
地域によっては紐銭ではなく、読み方は同じでも「紐餞」「紐扇」と言う漢字で書くところもあります。
名古屋の中部地方の地域では、「1年間お金に困らないように」という意味を込めて、五円玉を12枚(12ヶ月分)麻紐に通して産着に結びつけるところもあります。
またお金以外の縁起物を結びつけるという地域もあります。
どの品物も赤ちゃんの幸福を願うためのものであり、縁起担ぎのための一環になります。
「扇子のように人生が開けていきますように」という意味が込められています。
「犬張子(いぬはりこ)」は犬を模した人形のことで、「成長」や「無病息災」という意味が込められています。
ただこちらに関しては、犬張子発祥の地とも呼ばれる「熱田神宮」周辺地域で主に使われており、その地域以外ではそれほど知られていないのが現状です。
「でんでん太鼓」は小さめの太鼓に柄と両端には球が付いており、左右に振ることによってその球がポコポコと鳴るおもちゃになります。
裏表どちらから見ても同じように見えることから、「裏表のない性格に育って欲しい」という願いが込められているのです。
もちろん紐銭は「必ず準備しなければならない」というわけではありません。
しかし、地域ごとの風習に従ってお宮参りを行うのであればやはりリサーチしておくのが良いでしょう。
紐銭であるご祝儀袋を赤ちゃんの着物に付ける際には、以下のような手順で付けみてください。
まずご祝儀袋に紐を通すため、ご祝儀袋の真ん中か左上辺りに穴を開けるようにしましょう。
紅白もしくは金銀の水引か麻紐を用意して、その穴に通していきます。
赤ちゃんの着物紐にそのご祝儀袋を結び付けるようにしたら完成です。
一般的に紐銭は、ご祝儀袋や品物がたくさんついていればいるほど縁起が良いものとされています。
そのためご祝儀袋に限らず、上記で触れたような縁起物も一緒に結びつけることでより縁起を担ぐことができるでしょう。
今回はお宮参りの風習として知られる「紐銭(ひもぜに)・帯銭(おびぜに)」について、地域ごとの風習や正しい付け方も併せてご紹介しました。
紐銭(ひもぜに)の風習について知識をつけておけば、近畿地方でのお宮参りの際に焦らずに済むかもしれません。
「紐銭の正しい付け方」についても覚えておき、実際のお宮参りに役立てるようにしてみてください。