【お宮参りの着物】男の子用の着物に描かれた柄の意味は?
最終更新日:2022年2月12日 11:29
お宮参りに男の子が着用する産着には、さまざまな柄が描かれています。
そしてこの柄にはそれぞれ意味があることをご存知でしょうか?
今回は、お宮参りの男の子用の着物に描かれた柄の種類や意味についてご紹介していきます。
このコラムの目次
生まれた赤ちゃんが初めて身につける着物とされる産着。
そんな産着には男の子用・女の子用別にさまざまな柄が描かれています。
この柄には一つ一つ意味あり、総じて「赤ちゃんが健やかに育ってほしい」という願いが込められているのです。
今回は男の子用の着物に着目し、柄一つ一つの種類と意味について見ていきましょう。
男の子用のものには、勇壮かつ威厳のあるような柄が描かれている傾向にあります。
お宮参りの男の子用の着物に描かれた柄と意味をそれぞれ見ていきます。
兜(かぶと)は身体の中でもとくに重要な頭を守るための道具であり、「災難・邪気といったものから男の子を守る」という意味が含まれています。
また兜に付けられている飾りは「権限」や「高い地位」のシンボルであるとされ、男の子が豪華な飾りのある兜を被れるよう大成・出世を願うという意味も込められています。
遠い所まで見渡すことができる鷹(たか)の目は「先を見通す・本質を見抜く眼力」、また鋭い爪は、「一度掴んだ幸運やチャンスは離さない」を表しています。
物事の本質を見極めて、自らの力で確実に幸せを掴んでいって欲しいという願いが込められているのです。
さまざまな神話に数多く登場している想像上の生き物「龍」。
中国では縁起の良い動物として人々の間で親しまれています。
天高く昇って飛躍する「昇り龍」の姿、そして中国皇帝のシンボルとされているということから男の子の飛躍・出世を願うという意味が込められています。
軍配は現代では相撲の行司が使う道具として知られていますが、元々は武将が戦場で兵を指揮する際に使用していたものになります。
組織をまとめあげて動かすことができるリーダーのように、「決断力・判断力・行動力のバランスを保って上手く操ることができるような男の子に成長して欲しい」という願いが込められています。
昔話「一寸法師」にも登場する「打ち出の小槌」。
願い事を唱えながらこの小槌を振ると欲しい物が出てくるということから、「将来、赤ちゃんの夢や願いが叶い、お金や物に困ることなく過ごせますように」という願いが込められています。
また、昔話の一寸法師が打ち出の小槌を使ったことで大きくなり、立派な青年に成長したということから、「赤ちゃんが元気にすくすく育って欲しい」という願いも込められています。
金銀・米俵・サンゴなどの宝物が詰まれたおめでたい帆掛け船です。
「新しい旅立ち」「門出」が表されていることから、「赤ちゃんの人生の門出をお祝いする」という意味が込められています。
また積み荷をたくさん乗せていることから、「赤ちゃんが一生物に困らず過ごせますように」という願いも込められています。
今回は、お宮参りの男の子用の着物に描かれた柄の種類や意味についてご紹介しました。
男の子がお宮参りに着る産着の着物にはさまざまな柄が描かれており、総じて「赤ちゃんが健やかに成長できますように」という願いが込められています。
とくによく描かれている柄としては、兜・鷹・龍・軍配・打ち出の小槌・宝船といったものが挙げられます。
男の子のお宮参りを行う方は、ぜひこの産着に描かれた柄にも着目してみてくださいね。