初穂料の読み方は?玉串料との違いや納める金額の相場を解説
お宮参りや七五三の準備を進めるなかで「初穂料」という言葉を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。初穂料の意味や玉串料との違いを知っておくことで、スムーズに準備ができます。
本記事では、初穂料の基本や玉串料との違いに加え、相場や納め方についてもわかりやすく解説します。正しい作法を身につけ、大切な節目の行事を安心して迎えましょう。
このコラムの目次
「初穂料」は「はつほりょう」と読みます。日常生活ではあまり使われない言葉のため、正しく読めない方もいるかもしれません。これは、神社での儀式やお祓いの際によく使われる用語で、お宮参りや七五三の準備中に初めて知る方も多いでしょう。
ここでは、初穂料の概要や使われる場面、玉串料との違いについて紹介します。
初穂料とは、神様への感謝や祈りを込めて奉納する金銭のことです。もともとは「初めて収穫した農作物(初穂)を神様にお供えする」という風習が由来で、時代とともに、お米などの代わりに金銭を納める形へと変化しました。
神社で祈祷をお願いする際に納める初穂料には、祈祷の対価という側面もありますが、単なる料金ではなく「神様への敬意や感謝の気持ちを形にするもの」として捉えられています。
お宮参りや七五三など、子どもの成長を祝う節目にも初穂料を納める機会があります。これは、無事に生まれたことや健康への感謝を表し、今後の健やかな成長を願う意味が込められています。
初穂料は、神社で正式な祈祷やお祓いをお願いする際に納める金銭です。和婚スタイルの結婚式である神前式や七五三、その他にも地鎮祭・各種祈祷・新車購入時のお祓いなど幅広く使われます。
たとえば、生後1か月ほどの赤ちゃんを連れて行うお宮参りでは、誕生を神様に報告し、健やかな成長を願うご祈祷を受ける際に初穂料を納めます。
また、3歳・5歳・7歳の子どもの成長を祝う七五三でも、ご祈祷を申し込む際に初穂料を受付で渡し、これまでの感謝と今後の幸せを願います。このように、神職の方に正式に取り次いでもらうことで、安心して儀式を執り行うことができるでしょう。
ただし、初穂料は、通夜や葬儀などの不祝儀には使用できません。
玉串料(たまぐしりょう)は、榊(さかき)の枝に紙垂(しで)を付けた玉串を神前に捧げる際に納める金銭のことを指します。葬儀や地鎮祭など、さまざまな神事で使われる言葉です。
初穂料と玉串料は、どちらも神社へ金銭を納める点では共通しています。しかし、初穂料はお宮参りや七五三などの「お祝いごと」で奉納することが多いのに対し、玉串料は慶事と弔事の両方で用いられます。
また、玉串奉奠(たまぐしほうてん)を行う場合は「玉串料」と表書きするのが一般的です。神社によって使い分けが異なることもあるため、事前に神社の案内や行事の性質を確認しておくと安心です。
初穂料を納める際は、のし袋を使用するのが基本です。市販のご祝儀袋のなかには、すでに「初穂料」と表書きされているものもあり、そのまま使えるため便利です。
地域によっては白封筒や茶封筒でもよいとされているところもありますが、正式な行事にはふさわしくない印象を与える可能性があります。神様への感謝を伝える厳かな儀式であるため、できるだけ適切なのし袋を選ぶことが望ましいでしょう。
ここでは、初穂料の書き方や水引の選び方について解説します。事前にポイントを押さえておくことで、当日慌てず安心して準備を進められるでしょう。
初穂料を納める封筒は、のし袋でも白封筒でも使用できますが、それぞれに適切な書き方があるため、注意が必要です。どちらの場合も、金額や氏名を記入する際には、濃い墨を使った毛筆や筆ペンを使用するのがマナーです。
のし袋を使用する場合、まず中袋(中包み)と上袋(上包み)の2つの部分があります。中袋の表面には、納める金額を「金 〇〇円」や「金 〇〇円也」と記入します。なお、漢数字は旧字体(壱、弍、参など)を使うのが一般的です。
また、中袋の裏面には、住所と氏名を記入します。上袋の表書きには、「初穂料」「御初穂料」「御礼」「御神前」「御供」などが一般的に使われます。そして、水引の下には、名前をフルネームで書くようにしましょう。
一方、白封筒を使用する場合は、無地の封筒を選び、のし袋と同じように表面に「表書き」や「氏名」を記入し、裏面には金額と住所を書きます。
水引とは、贈答品を包む紙を結ぶための飾り紐で、冠婚葬祭や慶事、お正月飾りなどに用いられます。初穂料を納める際には、水引の結び方に注意が必要です。主に「蝶結び」と「結び切り」の2種類があり、それぞれ意味が異なります。
「蝶結び」は、何度でも結び直せることから、繰り返し行われるお祝い事に使います。お宮参りや七五三など、子どもが生まれるたびに行う行事には、蝶結びが適しています。
一方、「結び切り」は、一度限りで二度あってほしくないことを祝う際に使います。結婚式や快気祝いなど、1回限りの行事には結び切りが適しているでしょう。
のし袋を購入する際「お祝い用」や「出産祝い用」と表記されたものは、蝶結びが多く使われています。念のため、水引の形を確認し、蝶結びを選ぶと安心です。水引の選び方を間違えると、相手に不快な印象を与えることがあるため、準備には十分注意しましょう。
お宮参りで納める初穂料は、一般的に5,000円〜10,000円程度が相場とされています。5,000円を納める方が多いですが、神社によっては、あらかじめ決まった金額を設定している場合があります。事前に調べておくことで、安心して準備が進められるでしょう。
また、お宮参りの初穂料については、直接神社に問い合わせることもできます。神社によっては、初穂料の金額があらかじめ決められている場合があるため、確認しておくとより安心です。
一部の神社では「お気持ちでお納めください」と言われることもあります。この場合、一般的な相場である5,000円〜10,000円程度を参考に金額を決めるとよいでしょう。
お宮参りと同様に七五三の初穂料は、一般的に5,000円〜1万円程度が相場とされています。神社によっては、初穂料の金額があらかじめ料金表として示されている場合もあります。
料金表は神社内の掲示板やウェブサイトで確認できることが多いため、事前に調べておくと安心です。
もし料金表がない場合は、5,000円〜1万円程度を目安にすることが多いですが、地域や神社によって異なる場合があるため、直接神社に問い合わせて確認するのもよいでしょう。
また、七五三で兄弟姉妹が一緒に祈祷を受ける場合、初穂料は人数分を準備する必要があります。たとえば、1人につき1万円の初穂料の場合、兄妹が2人なら2万円となります。ただし、神社によっては、兄妹で同時に祈祷を受ける場合に割引があることもあるため、事前に確認しておきましょう。
初穂料を誰が支払うかについて特別な決まりはありませんが、一般的には両親が支払います。しかし、地域によっては、祖父母が支払う場合や「お祝いとして出したい」と申し出ることもあります。その場合、家庭内で誰が負担するかを事前に話し合って決めれば問題ありません。
当日、支払いについて揉めることを避けるためにも、初穂料を誰が支払うかを事前にしっかり決めておくことが大切です。
初穂料は、神様への感謝と祈りを示すために奉納する大切なお金です。そのため、準備にあたっては細心の注意を払いましょう。お宮参りや七五三は、子どもの成長を祝う大切な行事です。両親や家族も、落ち着いた服装で参拝し、神聖な雰囲気にふさわしい態度で臨むことが大切です。
ここでは、初穂料を渡すタイミングやお金の入れ方について解説します。
初穂料は、基本的に受付時に手渡します。お宮参りの際、神社に到着したらまず社務所で受付を済ませます。受付時には、お宮参りの祈祷を依頼するための申込用紙に記入する必要があります。記入が完了したら、その申込用紙と一緒に初穂料を渡しましょう。
受付の際には、初穂料の袋をそのまま渡すのが一般的です。この際、初穂料の金額が確認できるようにのし袋の表面にしっかり書かれていることを確認しましょう。神社によっては、受付後に控え室などに案内されることが多いため、その後は案内に従って祈祷の準備を進めます。
この流れを理解しておけば、当日焦らずスムーズに進行でき、神社側にも失礼のないように対応できるでしょう。
初穂料のお札は、新札でなくても問題ありませんが、祝いの行事のため、できるだけシワのないきれいなお札を用意しましょう。
お札は中袋に入れる際、肖像画が正面・上部に来るように入れます。もし複数のお札を入れる場合は、金額の大きいお札から順に手前に入れると、金額の順番が分かりやすく整った印象を与えられます。
中袋にはのりを付ける必要はありません。昔から、和紙にお金を包んで納める習慣があるため、糊付けはしません。そのまま中袋にお金を入れ、上袋に包んで納めることが基本です。
最後に、上袋で中袋を包む際には、後ろ部分が下になるように折りたたみます。お祝い事では、下部が上に来るように包むのが一般的です。
お宮参りや七五三、安産祈願などの大切な行事に合わせて記念撮影をすると、一生の思い出を鮮明に残せます。子どもの成長を感じるはれ着姿や、家族の晴れやかな表情を写真に収めたい方には、スタジオ撮影がおすすめです。
フォトエフィーでは、衣装選びから撮影プランまでトータルでサポートいたします。また、お宮参りでは、助産師研修を受けたスタッフがカメラマンとペアになって、赤ちゃんのかわいい写真を撮影します。
フォトエフィーでは、安心してお任せいただける体制でお子さまの大切な瞬間をしっかりと記録します。ぜひお気軽にお問い合わせください。
初穂料は「はつほりょう」と読み、神様への感謝と祈りを示すために奉納する金銭です。主にお宮参りや七五三などの行事で使われ、神様への感謝と祈りを込めて奉納されます。
玉串料と異なり、初穂料は祝い事で用いられ、金額や納め方には地域差があるため、事前に確認が必要です。初穂料を納める際は、のし袋や水引の選び方に注意し、適切な書き方で納めることが重要です。
また、記念撮影を行う際は、プロのカメラマンが撮影をサポートしてくれるスタジオ撮影をおすすめします。
フォトスタジオ「フォトエフィー」では、お宮参りや七五三などの大切な行事に合わせて、さまざまなプランをご用意しています。ご家族での記念写真を、スタジオやロケーションなど、多彩なシチュエーションで撮影することができます。
お客様一人ひとりの人生の節目を大切にし、その大切な瞬間をお手伝いさせていただきます。